諸星和典のプロフィール

プロフィール画像有限会社日栄不動産
代表 諸星和典

出身地 神奈川県秦野市
居住地 千葉県大網白里市
生年月日 1962年5月5日
経歴 神奈川県横浜市の不動産業者で売買・賃貸の仲介業務に8年間従事。ここでの経験が不動産全般の基礎を学ぶのに役だっています。
平成16年4月より千葉県茂原市の有限会社日栄不動産に勤務。平成25年8月に同社の代表となり、現在に至ります。
資格 宅建主任者 不動産コンサルティング技能士
測量士補 行政書士 英検準1級
家族構成 妻 長男 次男
血液型 B型
好きなスポーツ F1(セナ・プロスト・マンセルの時代)
好きな本 斉藤一人「微差が大差を生む」という趣旨の「微差力」という本が好きです。

私が空き家処分に取り組み始めた理由

こんにちは、日栄不動産の諸星です。
なぜ私が、空き家処分に取り組み始めたか?をお話いたします。

まずは私の簡単な職歴からスタートさせてください。

平成8年より横浜市の不動産会社に勤務開始。宅建主任者の資格を持っていた関係で、営業ではなく業務として働きました。

業務とはなんぞや?と思ったかもしれませんが、主たる仕事は、契約が決まった物件の調査、その調査に基づいた契約書類の作成、そしてお客様に対する重要事項の説明です。

ここで土地、中古戸建て、新築戸建て、マンションなどあらゆる物件の調査に携わった関係で不動産の知識、経験をかなり深めることができました。

この会社では、当初売買オンリーだったのですが、私が退職する3年くらい前から賃貸の営業もやるようになり、私がその部門を担当しました。業務との2本立てですね。この賃貸営業がけっこう楽しいというか、お客様と話すのが面白かったので、意外と自分は営業向きでは?と思った時代です。

ただ訳あって、千葉の大網(九十九里浜に面してます)に引っ越したので、通勤時間が片道2時間半もかかり、同僚からは「毎日が小旅行だ。」とからかわれてました。

「慣れない土地での再出発」

そんな生活を2年くらい続けたのですが、大網から横浜はやはり遠い。40過ぎたこともあり、地元の不動産会社に転職することを決めました。

新聞に入ってた求人チラシに宅建主任者募集とあったので、面接を受けて平成16年4月1日より入社することになりました。それが今も勤務している日栄不動産です。

日栄不動産は茂原市の不動産会社で、土地や建物の売買仲介をメインにする会社です。社員構成は、社長と私の二人だけ。

しかも社長は、関連会社である日栄土木の代表でもあり、不動産のことはよく分からないので、実質は私一人。営業でもあり事務でもあるという状況。もっとも日栄土木に事務の女性が当時6人もいたので、不動産の経理については面倒をみてもらってました。

最初は千葉の地理がよく分からなかったので、大変でしたね。不動産屋のくせに地名が分からないのだから洒落になりません。当然のことながら土地の相場なんて更にチンプンカンプン。まずはそういった基本的なことから徐々に覚えていきました。

「経験で掴んだ千葉房総エリアの特性」

それで分かったのが、房総エリアの土地の安さです。坪2~3万円の土地がゴロゴロあります。そんなに安いにもかかわらず売れないまま何年も眠ってる土地がたくさんありました。

高度成長時代からバブルに至るまでに乱開発された分譲地がこのエリアには大量にあるせいか、需要と供給のバランスがだいぶ歪んでいます。

ただ売れないと言って、手をこまねいていても仕方ありません。当時、日栄不動産には自社のホームページがなかったので、HP制作会社と契約して自社サイトを作り、2000件近くあった預かり物件の写真を撮りに、毎日現場に通いました。

最初は全く反応がなかったのですが、登録件数が1000件を超えたあたりから徐々に反響が出るようになりました。その後も物件を地道に登録し続け、今では毎月コンスタントに反響も取れ、契約もできるようになっております。

それなりに私も経験を積み重ね、この千葉房総エリアの特性といったものがよく分かるようになりました。

それはこのサイトでも繰り返し言ってますが、土地だけでは売りづらい。どんな古家でも上ものがあるほうが売りやすいということです。

「『土地だけでは売りづらい』という真実」

そのことを象徴するケースを1件ご紹介いたします。

今から7年くらい前に九十九里町の土地の売却を頼まれました。

聞けば、その土地には売主さんの両親が住んでいた平家があったけれど、父親の死を契機として、その平家の処分を考えた。そして相談した解体屋の勧めに応じて250万円の費用をかけて解体したそうです。

私は「30坪ばかりの平家で250万円の解体費はありえないだろう。」と思いましたが、現物を見ていないので、あまり軽はずみなことは言えません。

ただ、ちょっとボッタくりかなと正直思いました。
まあ、それはそれとして、その九十九里の土地はその後、どうなったのか?

当初「せめて解体費は回収したい。」という売主さんの希望に沿って、250万円で売りに出しました。土地の大きさは50坪ですから坪5万円です。このエリアの相場を考えると、やや強気な価格設定ではありますが、売主さんの気持ちを考えると、仕方がないかなあと思います。

それから4年の月日が流れました。

残念ながら土地は売れません。そこで、売主さんとお話しして価格を150万円に下げました。

売主さんは、横浜のマンションに母親と住んでいて、千葉に来る気はまったくありません。だからはっきり言ってこの九十九里の土地は必要ないのです。ですから場合によっては、もっと価格を下げてもいいから、早めに処分したいというのが本音のようでした。

土地を所有していれば、固定資産税や草刈りなどの管理費が発生します。年間にしてそんなに大きな金額ではないにしても、年金暮らしの方からすれば痛い出費です。売主さんの早く手放したいという気持ちもよくわかります。

そして価格を下げて2年後、ようやく土地の処分ができました。

果たして売却価格はいくらだと思いますか?

なんと坪1万円です。50坪ですから、総額50万円で売却できました。

売却できたと言うのも、ちょっと憚られる金額ではありますが、なんとか不要な土地が処分できた売主さんは、「肩の荷が下りた。」と言って、ホッとしていました。

「解体やリフォームをしてはいけない理由」

いまご紹介したケースは極端な話ではなく、千葉の房総エリアでは日常茶飯事です。

私は「土地だけでは売りづらい」という真実を熟知しているので、ほとんどの不動産屋が解体すべきだと考える程度の古家も現状のまま市場へ放り込んできました。

するとどうなったか?

「空き家処分の事例」に掲載されているような、もはや“あばら屋”といったような古家がなぜか売れています。

もちろん売れたと言っても、値段はかなり安いです。率直に言えばタダよりましと言ったレベル。それでも上記の例のように250万円も解体費にかけて、結局50万円でしか売れなかったといった悲惨なことにはなりません。現状のまま処分するわけですから、少なくともプラスにはなります。

ですので空き家処分に困ってるなら、解体やリフォームに走る前に、まずは現状のまま処分することを考えませんか?というのが私からのご提案です。

今後、日本の人口は減少して、ますます家余り現象が増えていくと思います。それにつれて空き家の処分に困る人も増加する一方でしょう。

そんな人たちの一助になれたらと思っております。

諸星和典

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